はじめに
最近、引っ越しや出張などで「WiFiが使えない」「PCが使えない」タイミングが増えてきたので、「もっと気軽に描ける環境があればいいな」と思い、iPadを購入しました。
この記事を読めば、板タブとiPad、それぞれの メリット・デメリット が整理できます。さらに、私自身が感じた “使用感” の違いも包み隠さずお伝えします。デジタルイラストを始めたい初心者さん、ガジェット買い替えを検討中の方にお勧めの記事です
この記事の流れ
この記事は
・板タブ・ipadそれぞれに対するメリットとデメリットの紹介
・私自身が感じた板タブとipadの使用感の違い
・購入時の判断基準につて
・留意点
といった流れで板タブとipadの使用感の違いをお伝えしています。
是非最後まで読んで参考にしてみてください
板タブ
“板タブ”とは何か?
「板タブ」とは、PCやモニターと接続して使う“描画用入力デバイス”です。専用のペンで描いて、その描いた線がモニターに表示される仕組みになっています。
板タブのメリット
- 描いている部分(=板タブ)とイラストが見ている部分(=モニター画面)が分かれているので、手でペンを動かしても「描いている線が手で隠れる」ということが少ないです。
- モニターが体の正面、板タブが体の横や下あたりといった構えになることが多く、姿勢が比較的 “良い” 状態で描けると思います。
私も猫背になりがちなので、「姿勢よく作業できる」という点で板タブの方が好みです。
- 既にPCを持っていると、PC+板タブという組み合わせで気軽に始めやすいです。キーボードも使いやすいので、ショートカットを使った効率的な作業がしやすいです。
- モニターと別になっているため、参考資料をモニターで開きつつ、板タブで描くという「作業スペースを広く使える」メリットもあります。
板タブのデメリット
- アナログ(紙+鉛筆)で描いていた人には「描いている場所」と「見ている場所」が別なので、慣れが必要です。
- PCがないと使えない(板タブ単体では描き出せないタイプが多い)ので、別途、モニター・PC・ペンタブが必要です。そのため、入門時の初期費用がやや嵩むこともあります。PCを持っていない初心者さんにはハードルがあります。
- 商品によってペンの滑り具合・反応が異なるため、ネットで買うと「思ったより描き心地が好みじゃない」という可能性もあるため、こだわりが強い人は一度家電量販店に赴く必要があります。
- 板タブそのものが廃版になった際、替え芯やアクセサリーが入手困難になるリスクがあります。
私が以前使っていた Wacom Intuos Pro(旧型)が廃版になってしまい、「慣れた環境を変えるのはちょっとストレスだな」と感じたこともありました。
板タブとクリスタ・その他ソフトの相性
- ソフトウェアに関して、ソフトの使用感は板タブではなく「PC」の環境に依存します。例えば Clip Studio Paint(通称“クリスタ”)を使うなら、PCがそのソフトをスムーズに動かせる性能である必要があります。
- また、3D素材・動画編集ソフトなど、重めの作業を想定している場合も、PCの性能がそのまま影響してきます。
- 「板タブだけ」で完結するというより、「PC環境+板タブ」がセットで環境を考える必要があるという認識でいる方が安心です。
ipad
次は、iPadでデジタルイラストを描くメリットとデメリットについてです。私自身、出張や移動の多い状況だったので「もっとどこでも描ける環境」に魅力を感じ、iPadを購入しました。
iPadのメリット
- カフェ・旅行先・移動中でも「気軽に作業できる」というのが最大の魅力だと思います。ノートPCの場合、ノートPCのみでイラストを描くことは難しく、気軽に広げて作業は難しいです。
- 画面に直接専用のペンで描くことができ、「アナログのペン+紙」に近い描き心地です。ずっとアナログで描いていた人にとってはデジタルに移行しやすい描き心地だと思います。
板タブを使った後でiPadに移行した私ですが、少し慣れは必要だったものの、思ったよりスムーズに描けるようになりました。
- 「あまり細かく気にせずざっくり描き出す」にはちょうど良い大きさと解像度です。現在では、出先以外にも下書きやアイディア出し、ラフスケッチ用としてiPadを使うことが多くなっています。
- PCを持っていなかったり、ノートPC+板タブという組み合わせがハードルに感じる人には「iPadだけでデジタルイラスト始められる」というのも大きな強みです。入門コストも板タブ+PCより抑えられます。
- アクセサリー(カバー・スタイラス)も純正でなくても代替品が豊富で、安価に済ませられる点もいいところです。実際、正規のApple Pencilではなく、3COINSの安価なペンシルを使っていますが問題なく使えています。ただ純正でない場合しっかり下調べをしておいた方が安心です。
- Apple製品なので、型落ちモデルへのアクセサリー流通もあり、丸ごと買い替えというリスクも比較的小さいという安心感もありました。
ipadとクリスタ・その他ソフトの相性
- ipadはPC版のクリスタもアプリ版のクリスタもどちらにも対応しています。
- PC版はPCで起動した時とUIや使用感変わらず使用することができます。
- ただし、有料ソフトとなっているため、PCとipad両方使いたい人は別途購入する必要があります。アプリ版は、PC版と雰囲気がまるっきり変わるため、慣れが必要です
- 正直見にくいUIになってるように感じました。
特にアニメーションを描きたい場合は難しさを感じました。
- ただ、一か月30時間無料でお試し使用できるので、そちら試してみてもいいと思います。
- 一方でipadでは基本無料のアプリケーションが豊富なあります。例えば、ibis PaitやMediBang Paintなどのイラストソフトがあります。そのため、様々なソフトを試してみるのもいいかもしれません。
どちらを選べば良い?初心者的判断基準
- 外出先・気軽に描きたいな→ iPad
- デスクでしっかり作業したい・PCも使っている → 板タブ + PC
- 入門コストを抑えたいなら → iPad単体という選択肢もあり。
- 将来「漫画」「大量レイヤー」「高度な動画編集」などを視野→ 最初からPC+板タブを視野
- ファイル連携・描き味・習慣を重視するなら → 両方持っていると“用途分け”できて便利
といった感じです。
参考になればと思います。
付け加えておきたいポイント
iPadでクリスタを使うには、対象機種が公式で案内されています。例えばメモリ6GB以上のものが推奨されています。
板タブの他にも「液晶タブレット(通称液タブ・液晶がタブレットについているもの)」「スタンドアロン型ポータブル描画タブレット(PC不要・タブレット単体で使用可能)」といった種類があります。液タブなら画面に直接描けるため、iPadに近い感覚です。
色域・解像度・画面サイズ・ファイルサイズなど、将来の作品の「出力先(印刷、Web、同人誌など)」を考えると、PCの購入も検討するのもありかと思います。
アクセサリーの互換性・筆圧感知・遅延など、細かい“描き心地”の違いも実際に量販店や店頭で触ってみるのがおすすめです。
以上参考になれば嬉しいです。
安くはない買い物なので、たくさん調べて自分の用途に合ったものを選びましょう!
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