はじめに
イラストの制作やデジタル作画を考えている人にとって、ペンタブレット選びはとても重要です。私自身、ワコムの「Intuos Pro」を使ってみて
- 思っていたほど便利じゃなかった
- 以前のバージョンのほうがよかったかも
と感じた部分もありました。
本記事では “良かった点/イマイチだった点” を素直にまとめ、これから購入を考えている人に向けて「買うかどうか」の参考になればと思います。
私の感想:タブレットの機能は十分便利!だけど万能とは言えない
結論から言うと、「タブレットとしての機能は十分便利である!」「だけど万能とは言えない」というのが正直な感想です。
便利なところも多いけど、操作性や使い勝手で“この値段なら期待したのと違うな…”と思わされることも少なくありませんでした。特に、旧モデルと比べると「旧モデルの方がよかった」と感じる部分があるのも事実です。また、機能が充実しすぎている分欠点が目についてしまうという部分もありました。
以下、具体的に良かった点・悪かった点を書き出します。
Wacom Intuos Pro とは ・・・
ここで、Wacom Intuos Pro の基本情報と特徴を簡単に紹介します。
- Intuos Pro はワコムの「プロ向けペンタブレット」シリーズで、現行モデルでは Wacom Pro Pen 3 と新しいチップ/デジタイザが採用されており、ワコム史上最も高精度なペン入力が可能になっています。
- ペンの筆圧感知は 8192 レベル。細かい線のニュアンスや筆圧による線の強弱など、繊細な表現ができるのが強みです。
- サイズは S / M / L があり、使用スペースや描きたい絵の大きさ、持ち運びなど用途に応じて選べます。
- 接続は USB(有線)/Bluetooth(無線)の両対応。ワイヤレスでは約 16時間 のバッテリー駆動が可能で、2台のPCに同時接続し、ボタンひとつで切り替えられる機能もあります。
- 本体には複数の ExpressKeys(ショートカットキー) と ダイヤル(タッチリング/物理リング) が用意されており、ソフトウェアのショートカットや拡大縮小などを手元で操作でき、作業効率を上げられます。
良かった点(メリット)
ペンとタブレットのショートカットで手元完結
- ペンにショートカットが最大3つ割り当てられるので、描きながらブラシの切り替えや消しゴムモードなど、自身で割り当てたショートカットをスムーズに行えるのが便利でした。
- タブレット本体にもショートカットキー(ExpressKeys やダイヤル式の操作部)がついていて、「左手デバイス」を別で用意しなくても、十分に操作を効率化できます。
- 筆圧の調整もできるため、より繊細に描き心地を調整できます。
- アプリケーションごとにショートカットを割り当てることができるのも便利です
例えば、クリスタとBlendreで割り当てるキーを変えることができます。
- 他にも沢山便利な機能があり、タブレットの機能は充実しています
サイズ展開が豊富で、自分に合うサイズが選べる
- Intuos Pro は「S/M/L」など複数サイズがあり、机の広さや用途、自分の描き方に応じて選べるのが良い点です。

私はMサイズを使用しています。
- もちろんですが、サイズごとに値段も異なり、価格と大きさどちらも考えて購入ができます
⚠️ イマイチだった点(デメリット)
ダイヤルの感度が悪く、ストレスになる
- タブレットにある「ダイヤル式ショートカット」は感度が悪く、回しても反応しなかったり、思った動きにならなかったりで、ストレスに感じました。

結局このダイヤルはほとんど使わず、通常のキーボードショートカットを使用しています。
ワイヤレス(Bluetooth)接続の不安定さ
- Bluetooth 接続時に遅延を感じることがありました 。接続しているガジェットの量にも依存するかと思うのですが、 特にブラシで描いているときに「遅い」「もたつく」と感じる場面があり、操作しずらかったです。
- PC 起動時にタブレットが認識されなかったり、接続が不安定で、結局有線接続に頼ることが多いです。

私はマウスやキーボードなど3デバイス程度、Bluetooth接続しています。
タブレット面のざらつき・ペンの摩耗が早め
- 個人的な好みもありますが、タブレット表面のざらつきが強く感じました
- それに伴いペンの摩耗もあるので、少し気になります。ただ、替え芯自体は十分な量が購入時に封入されているので、そこまで気にしなくてもいいかとも思います。
ショートカットキーの位置が微妙で使いづらい
- タブレットのショートカットキーの配置が、自分の利き手と反対側にもあります。聞き手はペンを持っている状態のため、扱いずらいです。結局使わずに放置してしまうキーが多いです。
- タブレットは向きを変えて使える仕様ですが、 向きを変えるとケーブルが邪魔で配線が煩わしい、ということもあります。Bluetooth 接続が安定している場合は感じないストレスかと思いますが、有線の人は結局決まった向きになるのかと思います。
⚠️注意点:人や環境によって差がある
このレビューはあくまで私個人の感想です。
使用するPCやソフト、作業環境、描き方や好みによって「良い」「悪い」の感じ方は大きく変わります。あくまで参考程度にとどめておいてください。
🎯 こんな人に向いている/向かない
向いている人
- ペンにも複数ショートカットが欲しいと感じている人
- 筆圧感知なと細かい設定を行いたい人
- 作業効率をペンタブの操作で上げたい人
- もともとWacom Intuos Proを使用していた人
向かないかもしれない人
- 初心者で、まずは「安く手軽に絵を描いてみたい」という人 → 高価でオーバースペックに感じる可能性があります。
- Bluetooth接続に不安がある人、またはノートPCや環境が原因で安定しない人
- ショートカットキーやダイヤルなどの操作性・感度にこだわる人
結論:基本的な機能はとても良い! でも“万能”ではない
Wacom Intuos Pro は、筆圧感度が調整できたり、ペンそのものにショートカットが設定できたりと、と、優れたペンタブレットです。
ただし、私が感じたように、操作性の偏り、Bluetooth接続の不安、ペンの摩耗の早さといった“ストレス点”もあるので、「ただ安易におすすめだ」とは言えません。ず 「使いこなせば強力だが、使いこなせなければ“高価すぎる”」というのが私の実感です。







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